6/29京都大学での授業QA関連:ARIC出張授業で用いた反レイシズムワークシート(仮版)
2016年 07月 06日
多忙にかまけ、長らく更新を怠っていましたが、こちらのブログも再開します。
(小坪慎也市議のヘイトスピーチの批判は、ARICのブログを解説して週一で続けてまいりました。ぜひそちらをご覧ください。このブログでも小坪批判は近々再開します。)
さて、この間、立て続けにARICの出張授業で反レイシズム・ヘイトスピーチについて講義を行ってきました(6月24日東京女子大学、6月29日京都大学、7月6日東京経済大学など)。
内容は、実際のヘイトスピーチの映像や被害実態からはじまり、関東大震災の朝鮮人虐殺や、欧米の反レイシズム政策を紹介することで、いまのヘイトスピーチ頻発状況の原因を考える、というものです。いずれも基本的に大学1年生を対象とした授業ですが、皆さん真剣に聞いてくださいました。
しかし90分一回の授業では、質疑応答の時間内では質問に十分答えられなかったり、あるいは授業後に頂いたコメント・感想に対しても(せっかく貴重で鋭い質問が多くても)対処できないという問題を避けることができません。
そこで適宜このブログを使って、授業でお話しできなかったことや寄せられた質問のうち特に重要なことについて、事後的にお答えするという試みをやってみようと思います(これはこれで、若い世代の素朴な疑問を可視化することにつながりますし、日本社会が闘い取る途上にある反レイシズムという「共通言語」を練り上げる取り組みの一環でもあるでしょう)。
まず、6月29日に京都大学でお話しした際に、授業冒頭で学生さんたちに取り組んでもらったQについてです。
Qを再掲します。次回、Aについて解説を加えて「答え」を書くことにします(「答え」は授業でもお話ししましたが解説は十分にできなかったので)。
それでは。
(以下、ARICで開発中の反レイシズム教材仮版抜粋)
これって差別ですか?
――人種差別撤廃条約の定義から考える――
問1.次の例のうち、あなたが差別に当たると考えるものに○を、そうでないものには×をつけてください。【○×チェック】
参考:「この条約において、「人種差別」とは、人種、皮膚の色、世系又は民族的若しくは種族的出身に基づくあらゆる区別、排除、制限又は優先であって、政治的、経済的、社会的、文化的その他のあらゆる公的生活の分野における平等の立場での人権及び基本的自由を認識し、享有し又は行使することを妨げ又は害する目的又は効果を有するものをいう。」(人種差別撤廃条約第1条1項(外務省公定訳http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinshu/conv_j.html#1より引用) |
問題 | 回答欄 |
1.在日コリアンのAさんが日本人のBさんから暴行を受けた。 | |
2.在日コリアンのAさんが日本人のBさんから暴行を受けた。Bさんはその時「反日韓国人!」と叫んでいた。 | |
3.日本人のCさんが日本人のBさんから暴行を受けた。Bさんはその時「お前は反日韓国人と同じだ!」と叫んでいた。 | |
4.企業の採用試験に遅刻しそうな男性Dさんが電車に飛び乗ろうとしたが、その車両が女性専用車両だったので電車を逃し、結局試験を受けられなかった。 | |
5.朝鮮学校に自治体が補助金を出すこと | |